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| === 誇りある国家、安心できる社会、活力ある経済 ==== |
前衆議院議員 原田義昭
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<鳩山政権成立> 政治が大きく変わった。民主党が政権をとり鳩山連立内閣が発足した。新政権の行動規範は『自民党政策の全否定』とそれに代わる『マニフェスト至上主義』とし、全く新しい政治手法として『脱官僚=政治主導』を導入した。政権交代を果たした以上旧政権の全てを捨て去り新しい施策に塗り替えるとする意気込みは分る。「マニフェスト」を守るためには当然ながら官僚の意見は聞かず地元の意見、経緯、地域の特性など全て無視してということになる。子ども手当て、高速道路無料化、母子加算の復活、農業戸別補償制度、診療報酬大幅引き上げ、地方交付税制度改革・・・いずれも選挙を意識したばらまき政策で、揮発油税の暫定税率の廃止まで加え、これらに伴う財源措置は講じられていたとは言い難い。野党としての「選挙公約」を与党としてどう実現して行くか、辻褄を合わせるのはそもそも無理な話で、経済政策は場当たりであるし、財政政策、財源対策に至っては税制改革(増税など)を回避して早くも国債発行に期待を寄せている。政権としての決断は早く、今年度補正予算及び来年度概算要求の全面見直し、八ツ場ダム、川辺川ダム、さらに全国道路計画の廃止や全面凍結、さらに行政刷新会議指揮下の「事業仕分け」作業などすでに実行に移しているものもある。相次ぐ新機軸の発想と発信の斬新さで政治が大きく変わったと国民が受け入れつつあるのも事実である。
<外交、安全保障の不手際> 内政は内閣限りで収まるが、外交、安全保障は単純でない。米軍再編で沖縄の扱いは深刻な状況にある。普天間基地を移転させるに事実上名護沖(キャンプシュワブ)に決まっていたものが鳩山首相の「国外か県外」発言によって一気に混乱を来たし、岡田外相の「嘉手納基地併合」案が出るに至っては最早騒乱状態に。今や名護沖に戻すことも不可能ではと懸念する。インド洋での海上自衛隊給油問題についてもアメリカ、イギリスなどの要請を退けて撤退することとした。代わりに年間900億円もの民生補助をすることを決定、国際協力として評価の高いPKOを態々やめての無駄な出費をどう説明するのか。日米関係が危惧される。「対等な関係」と無邪気に叫ぶ首相と外相、「友愛主義」の美名に酔いながら突っ走る「東アジア共同体構想」・・・「日米」から「米中」にアメリカのアジア外交の中心が移らんとするときにこのままでいいのか。対外政策では真にどっしりとした思想、イデオロギーを持たなければこれからの米国、中国などとは太刀打ちできなくなる。
<小沢氏支配の危惧> 郵政事業の改革見直しは時代を逆行させる側面を持つ。官僚OBの天下り人事については日銀総裁人事でのOB拒否と比べて民主党政府の欺瞞性
を天下に証明した。政治の一元化という大きな命題のもと、政府と党とが原則分離、政策は政府(内閣)、政治、選挙は党と峻別され党は幹事長小沢氏が完全掌握することになった。その手法とやりかたの苛烈さがむしろ民主党内さらには政治全般、国民生活全般にまで及び始めたことが危惧される。普段に行なわれていた政府や行政への陳情や要請行動などを原則禁止してただ民主党幹事長室を通すこと、しかも民主党選挙への協力度合いで判断基準にする類の話に至っては、行政を私(わたくし)するもの、権力のファッショ化につながるなどで強く批判されなければならない。
今度の選挙ではマニフェストで競い、自民党は相方(民主党)の無責任かつ財源なきバラマキ戦術に一方的な防戦を強いられた。鳩山氏と小沢氏の資金管理問題の刑事的違法性をも追及したが遂にマスコミの援護はなかった。
<自民党、反省からの再起> 批判することは山ほどあるが、政権を非難し批判しても自らが再起する動機にはならない。自民党の再生は全て選挙の敗因分析と政権交代の反省から出発しなければならない。政権の交代は民主党が良かったからでなく自民党が悪かったから、という指摘は正しく謙虚に受け入れるべき。自民党は長きの与党生活で民心が離反していたことに気付かなかった。「構造改革」に名をかりて、国民が二分化、階層化して格差社会が深刻になったことに遂に気付かなかった。隅々の国民の心にまで届く愛ある政治をやってきたか。高齢者や低所得者、女性や子どもたち、失業者や毎年3万人を越す自殺者その予備軍に愛ある手を差し伸べたか。
<官僚支配への反省> 自民党政治は官僚主導の政治であったことは否定できない。殆ど全ての政策を官僚が原案を作り、政治(家)は基本的にそれを呑むことを強いられた。政治的決断さえも前例がないことをもって否定された。反省と自省はあったが遂に実現できなかった。今日、民主党の意思決定手法を報道で見ながらあるいはこの方法でしか官僚から権力を取り戻すことは出来なかったかと思う。大衆討議と魔女狩りのような稚拙な手法の「事業仕分け」作業を見ながら、財務省官僚が全てを決めてしまう従来型予算編成には民主的手続きが決定的に欠けていたと自問し反省する。税制調査会のありかたでも自民党税調と政府税調のダブりと無駄などは当然政権内部から改革の雄叫びを上げるべきであった。
<政治、かくあるべし> 政治は政治家、政党の前に国家と国民がある。国家と国民に対して何を奉仕すべきか。この国はまず『誇りがあり、品格のある国家』でなければならない。そこに住まう国民がこの国に生まれて幸せだったと思うことが大事なのだ。誇るべき国土と歴史を持ち、天皇制度を頂きながら勤勉で高い教育と倫理性に恵まれた国民で構成される特異な近代国家を作り上げている。そして国際社会には平和という環境に感謝をしつつ、今果たすべき役割、分に応じた役割をしっかりと果たす。その時この国は自ずから国際社会から尊敬を集めるであろう。
国は国民が安んじて生活し、個人として集団(家族、社会など)として持てる力を十分に発揮出来るもの、社会全体を『安心できる』ものとして保障できなければならない。そしてそれを支えるのが『活力ある経済』である。わが国が経済大国となって既に久しい。国内はもとより国際社会にも大きな役割を果たしてきた。今や途上国といわれてきた国々は、中国、インド、ブラジルなどを筆頭に経済的な伸張が目覚しい。経済先進国としてのわが国の役割は更に増大しつつも、これらの国々と健全な協力と競争を続けていくことが必要。
尚、11月16日内閣府から7-9月期経済成長率(実質)が4・8%と発表された。4-6月期(2・7%)に続き2期連続の上昇で、自民党政権時の経済運営の正しさの一端が示されたともいえる。
<日本の再構築> 私はこれからの日本を再構築するに次の政策目標を挙げる。
安心できる国民生活の構築、少子高齢化社会への対応、雇用対策、経済成長戦略、地域活性化,地方分権、農林水産業、中小企業対策、財政再建、環境地球温暖化、資源エネルギー、行政改革などを訴え究極には現下の憲法条項を今日的に見直す憲法改正を目指したい。とりわけ地球環境分野、資源エネルギー分野、食糧農林分野など間違いなく迫りくる地球規模の課題を念頭に日本の最も得意で進んだ技術開発を更に推し進めることで国際社会での「平和と繁栄のリーダー」の地位を確立すべきである。
<結語> 民主党政権には既にして大きな綻びが目立つ。言行の不一致と首脳陣の発言のぶれとズレは日増しに大きくなる。ばらまき政策を急ぐ余り経済政策、財政政策に一切将来ビジョンを持っていない。いずれ遠くない時期に完全に破綻するだろう。マスコミの論調も、厳しさを増している。しかしだからこの政権が崩壊するわけでない、圧倒的な議席を抱えた政権が解散、選挙をやるはずがない。この4年間をどう闘うか、野党となり落選をした身としてどう闘うか。それはひたすら身を律して、本来の信念を貫き通すこと。この際じっくりと将来を見据えること。現政権の運営、政策を厳しく監視し、協力すべきことは進んで行なう。然る後、そのとき国民は、有権者は、自分をまた自民党をそれでも選択してくれるかの勝負だと思う。 |
| (平成21年11月) |
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