石炭産業;栄光と哀切と

  石炭産業は今受難にある。地球の気候変動、温暖化の議論では石炭がCO2 排出量も排出率も圧倒的に高く、その削減、禁止こそが最も重要な環境対策と言われている。どの国でも、またわが国でも然りである。環境省としても、削減方向で真剣な検討が進んでおり、私の責任もまた大きい。今回の国連環境会議(COP24)でも、実はそれが一番のテーマだったといえる。
  COPの会議場一角に主宰国ポーランドの展示室があり、そこに小振りの石炭コーナーがあった。黒々と光り、掘ったばかりのような石炭の塊がいくつも並び、またそれぞれ光や小技を入れて陳列される、さながら石炭の芸術コーナー。
  ところが世界中から来ている多くの環境保護団体が、石炭を讃えるなぞ非常識に過ぎる、と抗議デモをした。対してポーランドの大統領が答えたという、「ポーランドは石炭の国です。このカトビッツ(会議地)も昔ながら石炭と暮らしてきました。国の電力は今8割近く石炭火力で賄われています。石炭の環境汚染は理解してい...ます。この地で国連会議を行うことで、私たちは石炭の歴史に感謝しながら、次の時代(環境対策)に取り組んでいく固い決意を致しました・・・」。

  人類社会の大変革においては、常にこの瞬間が訪れるものです。