緒方貞子さん逝く。「国際益」と「国益」のこと。

  元国連高等弁務官、元JICA(国際協力機構)理事長の緒方貞子さんが亡くなった。外交安全保障分野では重要な役割を果たし、戦後日本の平和外交を象徴するような人で、「難民支援」の代名詞でもあった。政府の外交議論にはいつもどこかで見え隠れされた。

  自民党にも来られたことがある。確かJICAの理事長であった。大会議室で経済援助、難民支援について熱の籠った講演をされた。その時何度も「国際益」という言葉を使われた、途上国への援助こそが、回り回って、日本のためにも役に立つという脈絡であった。緒方さんの思想と哲学そのものであった。
  後半質疑に入った時、私は一番に手を挙げて、敢えて発言しました。 「国際益」という言葉は初めて聞きました、大変に尊い言葉です。ただ「国益」を踏まえての「国際益」でなければならない、如何なる経済援助にもそれが日本の「国益」に繋がるかを考えることも必要だと思います。
会議場は一瞬凍りつきました。若き時代の、緒方さんとの思い出です。

  享年92歳、本当にご苦労様でした。ご冥福をお祈り致します。