「母の日」のこと

  今日は「母の日」です。今年はコロナ禍で誰にとっても大変ですが、それでも母への思いは変わりません。私にも立派な母がおりました。子供4人、本当に伸び伸びと育ててくれました。
  私は大学を出て企業に勤めていました。企業を辞めてやり直そうと思った時、何事にも慎重な父が反対をしました。その時母が珍しく強い口調で、この子の通りやらせましょう、とその場を決めました。
  通産省の役人になって2、3年目頃、職場麻雀が非常に盛んでした。勝ったり負けたり、ある月には負けが込んで素っ転々となりました。給料日はあと4、5日先です。朝の電車でうなだれてつり革に掴まっていると、何となく背広の懐が重い、財布の中には3、4万円が入っていたのです。母は弱音を吐かない私のことをきっと知っていたのでしょう、人混みでも思わず目頭が熱くなりました。
  その母も逝ってもう20年になります。『100万人に100万人の母あれど、わが母に勝てる母なし』、このことばが何処かの会社社長の部屋に貼ってありました。全ての人がきっとこの想いを持っていると思います。よその人と比較するのではありません、ひたすら天上のわが母に話しかければいいのです。

  今年だけは5月いっぱいを『母の月』と呼ぼう、とテレビが呼び掛けています。母たちが、妻たちが必ずこの国を救ってくれると思います。